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院内リハビリテーション

 当院リハビリテーション部は、入院患者様・外来患者様のリハビリテーションを行う病院訓練科と訪問リハビリテーションを行う在宅訓練科があり、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士がそれぞれの専門性を生かし、多職種と連携を図りながら業務を行っています。

Image by Clément Bergey

理学療法士

病気や事故などにより、身体に障害や不自由を抱えた人や、身体機能が低下した高齢者などに対してリハビリテーションを行い、回復のサポートをします。
理学療法士によるリハビリテーションは医師の指示の下で行われ、運動療法や物理療法などが用いられます。担当する患者さん、一人一人の状態を把握してそれぞれに最適なリハビリ計画を考え、実行します。具体的なリハビリ内容は、立つ、座る、歩行、寝返りなどといった運動で、これらの基本的な運動機能回復です。

作業療法士

心身に障害や不自由を抱えた人や、身体機能が低下した高齢者などに対して、その治療手段としてさまざまな作業を用いる療法です。食事や着替えなどのセルフケア、家事や仕事、余暇活動なども「作業」と位置づけられています。作業療法士によるリハビリテーションも医師の指示の下で行われ、身体面だけでなく精神面に対しても作業を用いてアプローチも行っています。

言語聴覚士

人間にとって重要な「話す」「聞く」「食べる」といった機能に課題を抱える人に対して、専門的な評価やリハビリなどを行うことにより、社会復帰や自分らしい生活ができるよう支援しています。

当院でも摂食嚥下障害の患者様が増えており、栄養科と看護スタッフと連携を図りながら、食事摂取が行えるようにアプローチを行っています。また、必要な患者様に対しては、嚥下造影検査も行っています。

【入院患者さんへのリハビリテーション】

 当院は医療必要度が高く、かつ長期の療養を必要とする患者さんが多く入院されています。他院ではリハビリ終了となる方(標準算定日数越えの方)、でも継続が必要な患者様に対しては、月13単位の範囲内で目標を目指してゆっくりリハビリを提供しています。

リハビリの種類や頻度、期間  

 リハビリの実施可能期間が法律で決められています。 

発症日、手術実施日、または急性増悪日から数えて疾患 ごとに以下のように定められています。 

 ・脳血管疾患 180 日 

 ・運動器疾患 150 日

 ・呼吸器疾患 90 日 

 ・廃用症候群 120 日 

この期間内の患者様は1日最大6単位(例外あり)。期限を超えた場合、継続の必要がある方は、月13単位内にてリハビリを提供させていただいております。

 ※期限を超えた患者様においても必要性に応じて1日6単位を継続できる場合もあります。その場合はその都度相談させて頂きます。 

 ※入院中、何かご不明な点がありましたら、病棟担当スタッフへ お問い合わせください。

 ※1単位=20分

リハビリの種類や頻度、期間  

 リハビリの実施可能期間が法律で決められています。 

発症日、手術実施日、または急性増悪日から数えて疾患 ごとに以下のように定められています。 

 ・脳血管疾患 180 日 

 ・運動器疾患 150 日

 ・呼吸器疾患 90 日 

 ・廃用症候群 120 日 

この期間内の患者様は1日最大6単位(例外あり)。期限を超えた場合、継続の必要がある方は、月13単位内にてリハビリを提供させていただいております。

 ※期限を超えた患者様においても必要性に応じて1日6単位を継続できる場合もあります。その場合はその都度相談させて頂きます。 

 ※入院中、何かご不明な点がありましたら、病棟担当スタッフへ お問い合わせください。

 ※1単位=20分

昨年度実績

リハビリ人数.png

~『食べたい』という希望を叶えるために~ 

 脳出血発症したが手術の適応がなく保存加療となった患者様。両側に麻痺があり、入院時基本動作、日常生活動作が全介助でした。

 重度の意識障害や多発した褥瘡のため、リハビリを積極的に行えるようになったのは、47日目からでした。入院中、誤えん性肺炎になったこともあり、『食べること』に対しても難しいかもしれないと考えられていました。

 当院入院から半年経った頃、患者様ご本人より「何か食べたい」という希望が多く聞かれるようになり、『食べたい』いう希望をどうにか叶えられないかと医師、看護師・ヘルパー、栄養士、リハスタッフとで繰り返し意見交換を行い、情報を共有しながら病棟全体で『食べること』に対して取り組むこととなりました。

前院では、『食べること』は難しいと判断されていましたが、声かけした時の反応が良くなってきたことや会話が少しずつできるようになってきたこと、肺炎も落ち着いたことなどもあり、あらためて言語聴覚士がえん下機能評価を行いました。えん下訓練を行うことで夜間痰が増える状況があったので、看護部との情報共有はしっかり行い、無理なく継続して嚥下訓練を行ないました。それに並行し作業療法士は、残っている右側上肢の機能を生かすため自助具を選び、自助具を使用して食事を自分で食べられるように訓練を行いました。また理学療法士は食事姿勢に対するポジショニングや座位訓練などで手が上手に使えるように訓練を継続して行いました。

食事訓練を始めて3ヵ月後、自助具ではなく普通のスプーンを使用し、ペースト食を自分で食べられるようになりました。

声かけしても反応が少なかったり、肺炎になってしまったりで長い期間の入院となっていた患者様でしたが、その時その時の状況に応じて、評価をやり直し、いろいろなスタッフと協力したことで脳出血になってから10ヶ月後に患者様の『希望』を叶えることができました。

今回の患者様のように発症から半年以上が過ぎ、著しく良くなることは難しいと考えられる時期の患者様の変化でしたが、これからも患者様一人一人の変化を見逃さず、時間がかかっても諦めず病棟全体で医療を提供していきたいと思っています。

心に寄り添うリハビリテーション

60代女性、脳出血で入院された患者様です。右片麻痺がありADLは全介助、重度の失語症がありコミュニケーションも困難な状況でした。臥床時も常にベッド柵を握りしめ、身体は緊張が強く、いつも苦痛そうな表情をされていました。

 言語療法士によるリハビリでは、失語症に対してのコミュニケーション訓練と、”お看取り”の方針での入院でしたが、60代と若く嚥下機能も比較的保たれていたため、嚥下訓練を行うことになりました。しかしご本人の拒否が続き、食事がご本人にとって不快な刺激になっている様子が伺えました。

 そのような中で、苦痛な表情をしている時間をどうすれば減らせるか、少しでも楽に過ごしていただくにはどうしたらいいのか、と考えるようになりました。まずは信頼してもらえるような関係作りを目指し、コミュニケーションやリラクゼーションを中心に介入することにしました。

 結果的には食事を食べることも、ことばでのやりとりも困難な状況に変わりありません。しかし、理学療法士によるリハビリで安楽な姿勢がとれるようになったこともあり入院時のような緊張状態が軽減し、スタッフが挨拶に伺うと微笑んでくたり、動かしにくい口元に動きがみられるなど表情に変化がみられるようになりました。病棟でも看護師のケア時に拒否的な様子が減ったとの話も聞かれるようになりました。

 結果的に機能やADLが改善した症例ではありませんでした。しかし心に寄り添おうとしたことで、ちょっとだけ”楽に”なっていただけたような気がしました。

 当院は療養型病院で、全ての方が回復して退院するわけではありません。当院で最期の時間を迎える患者様も多くいらっしゃいます。時に、体の機能の回復が全てではなく、心に寄り添うこともとても大切なリハビリだと改めて実感する良い機会となりました。

 

【外来リハビリテーション】

 通院が可能な患者様を対象に実施しております。

腰・膝が痛くて歩くのがつらい方、肩が痛くて腕が上がらない方、手足のしびれが気になる方や脳卒中などで身体機能が低下し日常生活で支障を感じている方に対して症状の改善、日常生活の向上を目標にリハビリを提供しています。その方に合った自主トレの指導、生活におけるアドバイス、補助具などの提案もさせていただいております。

外来リハビリの時間

月曜から金曜日の下記時間 ※祝日は行っていません。また木曜日は午前のみとなっております。 

 受付時間  午前    9:00~12:00  

 受付時間  午後 15:00~ 17:00 

対象となる疾患 

 肩や腰、膝、足首等の関節の痛みがある場合や手術後の方、又はスポーツによる障害、急性期脳 血管障害等の方で、医師がリハビリの必要性を判断した方です。 

 

 ※マッサージや電気・温熱のみの物理療法や慢性期疾患、小児のリハビリは行っておりません。  

 ※また現在、他院・他施設でリハビリを行っている方は、当院でのリハビリができない場合がありますので、ご了承ください。

リハビリの種類や頻度、期間  

 理学療法(PT)、作業療法(OT)の中から、身体の状態に応じて週 1~3 回を行います。完全予約制で、時間は 40 分程度です。 

◆リハビリの実施可能期間 リハビリは実施可能な期間が法律で決められています。 

 発症日、手術実施日、または急性増悪日から数えて疾患 ごとに以下のように定められています。 

  ・脳血管疾患 180 日 

  ・運動器疾患 150 日

  ・呼吸器疾患 90 日 

必要性に応じて継続できる場合もありますので、以降のリハビリはその都度相談させて頂きます。 

 

※介護保険をお持ちの方は、上記期間経過以後は、訪問リハビリ等の介護保険で行うリハビリへ移行することが推奨されています。状況に応じてご案内させて頂きます。当院でも訪問リハビリを行っていますので、ご検討をお願いします。

外来リハビリの始め方  

〇外来リハビリを始めるには [初診の方]  

 ①当院の外来(内科、整形外科、外科)を受診していただきます。  

  ◆初回受診の予約は不要です。 

    紹介状や診療情報提供書等をお持ちの方は、受付時に提出してください。  

 

 ②外来診察・検査を全て終了してから、次回リハビリの予約を取ります。  

  ◆初回は予約のみで、リハビリは次回来院時より開始となります。 

 

〇外来リハビリへ通院されるときのお願い [再診の方]  

  ◆リハビリ予約時間の15分前までに来院してください。  

  1階で受付をして外来診察後に1階のリハビリテーション室へお越しください。  

 

    *ご不明な点がありましたら、当院リハビリテーション部 外来担当者へ お問い合わせください。 

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